７時間

　昨日今日と家にいて思うことつらつら・・・

　娘は昨日一世一代の大学受験。
　朝６時過ぎに家を出て、９時から午後４時までずっと絵を描き続ける。
　途中もちろんトイレやお昼は試験監視のもと許される。
　前日の夜、それはそれは大量に鉛筆をカッターで削っていました。
　ほんとうは、わたし達親がもっとしっかりしていれば私大でもどこでもいくつでも
　受験させてあげられてきっと娘なら現役でどこかに入れたかも・・・
　なんて親ばかなことを思っているけれど現実には無理。
　自分もいっとき志た美大受験は、早くからの情報収集や予備校通いや親子共々の
　努力の元、時間もお金もかけて臨まなければならないところわたしの両親はまったく
　そういう方面の知識がない人で・・・って決して親のせいにして
　今でも恨んでいるというわけではちっともないのですが。
　それはそれで自分の人生をいままでそれなりに生きてきたし欲や不満を言ってもきりがない。
　だからというわけではないけれど、娘にもそういう境遇であることと、ここで思い通りに
　自分の希望通りにならなかったとしても他に用意されている道がちゃんとあるはず。
　娘に合った、そこで自分を生かせる場所。
　名の知れた大学に行くことがすべてではないし、大変な思いをして入ってもそのあとも大変。
　高３になったばかりの頃は浪人してでも行く！
　バイトしながら自分でも学費を稼ぐ！！
　予備校も行く！！！
　って意気込んでいたけど、現実が近付いてきて、親としてそんなに諭し言い聞かせて
　説得したわけではないけれど、思ったより早く気持ちが変わっていったようで。
　それよりも早くすっきりしたい、どこでもいいから決まりたい・・・って。
　そうだよねー
　でもこんなもんじゃないんだろうね。
　いろんな家庭があるだろうけど、大学受験って、男の子のいる家庭やそれこそ有名大学
　を志望する家庭は浪人してでも、２度でも３度でも頑張って家族中が大変だ・・・って聞く。
　それに比べたらなんて楽をさせてもらったんだろう・・・って親として不甲斐ない気持ちです。
　わたしの気持ちとしては、女の子なので１年でも早く社会に出て学生時代とは違う勉強をして、
　それで自分の志した職業に就ければそれで充分じゃない！と思っている。
　と、ここまで書いておきながら、まだ１００％受験は落ちたと決まったわけではないし、
　万が一受かったら、２次試験でもう一度今度は立体の試験があるって。
　でもセンター試験が悪かったからやっぱ無理かも・・・って娘。
　でもいいじゃない。
　その大学を受験したこと、志したこと、精一杯７時間絵を描いてきたこと。
　それだけで立派なことじゃない（わたしはそんなことすらできなかったので）・・・
　中学３年生から４年間通った大好きな予備校で学んだことや出逢った先生や友達。
　友達もそれぞれに道は枝分かれしていくけれど、娘の人生において多大なる影響と
　糧と情報や知識を与えてくれた大切な時間を胸にやがて春は必ずやってくる。
　昨日は受験の帰りに予備校に報告書を提出しに行って７時頃帰ってきて、
　どうだった？ってわたしが聞いたら
　あんまりできなかった・・・とぽつり。
　財布を忘れて戻ってくるようじゃダメだな・・・と父親に
　朝出かけるときにいったん戻ってきたことを蒸し返されてさらにしょぼん。
　でもわたしは言ってあげたい。
　よく頑張ったじゃん、いままでもたくさん頑張ったじゃん！
　ってね。
　もう２月も明日で終わり。
　今年はうるう年で１日多くて得した気分かそうでもないか・・・なんてことはどうでもいいけれど、
　３月になったら慌ただしく、１日に卒業式の予行で登校してもう次の日が卒業式。
　高校生活が終わりだよ～
　なんか親のわたしが泣きそうだよ。
　で、その次の日、２日は合格発表。
　卒業式が終わったら予備校に行って合否を確認して、学校に戻って謝恩会があって
　また予備校に戻って。
　娘にとってはアイドル並に忙しい日になりそうだ。
　そこで受かっていたらまた緊張の日々がしばらく続き、落ちていたらすでに決まっている
　専門学校の入学の準備。
　この専門学校だって決して楽ではなくて、受験してそれなりに振り落とされて、
　３年間の勉強で大学に近いことも学べるそれなりに目標や努力が必要な学校。
　大学に行けなくても、ここで有名になってやる！
　って気持ちが切り替わったことをわたしはちゃんと知っている。
　娘にとっても母親、父親にとってもきっと春はもうすぐ。
　必ずきっといい形で、ことは運んでいくと信じている・・・